確定申告の時期は重なってしまうのでいつもやっかいです。そもそも書類整理は苦手で、特に保険等の手紙は捨てていいものと保存しとくものの区別で混乱してしまうのでいつもその年の保存箱は書類であふれかえっています。申告が終わっても必用となるものもあるので「申告セット」の中なのかボックスの下のほうなのかいつもいらいらです。
車のラヂオで宝塚出た若い俳優さんが宝塚音楽学校のモットーのひとつ、というかたぶん卒業生たちに”おくることば”だと思いますが「変わらないために変わり続ける」ということばを紹介していました。わからなさそうでわかりやすい人生訓ですが、逆に「変わり続けるために(脱皮・進化し続けるために)変わらない」という命題もしっかりとした答えがいろいろと出てきそうで、言葉っておもしろいなと思いました。全くのファンタジーで真実を語るのか、全くの事実を使って抽象を語るのか語り部たちは多様な形式でメッセージを送ってくれるので受ける側は人生のおもしろみを味わえるのですが・・・つらく苦しいこともです。
2週間前大宮で行われた打田鍈一さんの講演にZoomで参加させていただきました。会場だとたぶん淡い映像の連続なのかなと予想しますがパソコンに映し出された西上州や新潟の川内山塊、飯能の低山はくっきりときれいな映像で映っていました。わくわくしながらスライドと語りの夕べを楽しみました。紙芝居、ってこれと同じかなとも感じました。打田さんの山登りは”生き方”の具体化なのでしょうか、山の選択・登り方・道中の在り様どれをとっても魅力的で彼の著書や参考記録を読むと思わず自分の人生に重ねたりして恥ずかしくなったりあるいは自信をもったりと、人生の考察へと導き出されてしまいます。心地よい歯切れのいい文章は散文詩のようでもあり、多くの山岳文章の”コチコチ感”とは対照的です。また彼は常に、自分の書いたものを読んで山に行く人への責任感を強く感じたうえでの記事であらんという姿勢で貫かれています。それゆえにとおい過去の記録等は表に出さないのかとも感じますが、彼の遡行図等を眺めていると美しさと楽しさのいっぱい詰まった「宝島のお宝ありか地図」みたいなところもあって過去のおもしろ・びっくり山行おしゃべりの会も開いてもらいたいものです。真剣にかつ生真面目に物事に取り組んでいるひとからは人生の在り様をさまざまな形で学べるものです・・・受ける側も真剣に生きていなければなりませんが。