ヨセミテの

150 150 山下とうふ店

エル・キャピタンという岩壁をロープなしで登る青年アレックス・オノルドの映画『フリーソロ』、たった3時間56分の神業。椅子に座ってみてるだけでも下半身がぞくぞくしてきて高所恐怖症が起きているのを感じました。他人の自分でも「もういいから止めてくれ」といいたいほどの映像体験でした。わずか一センチ程度の出っ張りにホールド、スタンスを求め延々と続くわずかな岩の割れ目をよじ登り、はたまた垂直の壁をトラバース(水平移動)したりと人間のみならずほかの動物ですら不可能と考えられる移動をよくもまあという感じで成し遂げてしまいました。怠惰な毎日を送っているわが身がはずかしいです。死と紙一重の営為からは人生の多様なメッセージを伝えてくれる。アフガンで亡くなった中村哲医師とは仕事の”外見”が正反対に見えるけどその一途な生き方、メッセージ性は同じものだと感じました。見ている間さまざまなことを考えさせてくれるいいドキュメンタリー映画でした。